『天智と天武』話題のBL展開を読んで

『天智と天武』(原作/園村昌弘 画/中村真理子 ビックコミックス)の9巻が出ていたので早速買って読みました。噂の腐女子展開の回です。大海人がやおら着物を脱ぎ始め「私を抱け」という異次元展開。中大兄皇子の心情は、それがなかなかとんでもないモノであれ、理解出来るし、共感も出来るのですが、大海人皇子の気持はまったく理解も共感も出来ません(天智が気を失うくだりは作者の意図も意味もよく判るにも関わらず、大海人に呪術でもかけられたかのようにしか見えなかったし)

実は告白すると私は腐女子なのですが、これを読んでまったく萌えませんでした。何故か?私は天智推しですが、大海人は大嫌いなので、そういうカップリングで描かれても萌え要素は全くないという事なんですね(大発見w)。

何故、大海人皇子がこんなにも嫌いなのか。そもそも大海人皇子(天武天皇)って何で多くの作品でこんなにも完全無欠の良い人に描かれるのでしょうか?正直に言って、書き手の意図がよくわからないんですが、一定のレベルを超えて良い人に描くとそれはもう気持ちの悪いモノ(人では無い)になってしまうだけなのでは?

そもそもこの漫画の設定通り大海人皇子が入鹿の息子なら皇統を継ぐ権利は無い筈で、公ではないけどただの簒奪者でしょう(そこはどうでもいいけど私は天武天皇は皇統を引いていないと勝手に思ってます)。
悪い事をやっても企んでも、それは正しい目的がある的な描かれ方をしますが、なんというか新興宗教の教祖的な胡散臭さしか感じません。

人間くささの塊だった天智天皇(中大兄皇子)が世を去り、もう鵜野讃良皇女しか楽しみが無くなってしまったので、次巻からは買わずにネットカフェで読む事にします。

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